先入観と洞察力
見る前から相手の印象を決めてしまいがち
「人は見た目が8割」そんな言葉がちょっと前くらいから流行り始めましたね
特に就活市場で、身だしなみがこの言葉とともに煽られて、必要以上に画一的なスーツ姿の人だらけになってしまい、それはそれで気持ち悪いという話さえあります。
確かに、人が相手のことを見た目で決めてしまっている統計データというのはたくさんあります。
では、○○な人は○○だというもともと持っているその人個人の印象、価値観で相手を見てしまうというのはどうでしょうか。
下の体験談を読んで、少し考えてみましょう。
都会で実家暮らしの男
大学進学を機に地方から東京(都会)に来て、都会の男性に対してテレビドラマに出てくるようなスマートさ・スタイリッシュさというイメージがあり憧れを持っていました。
お付き合いする方は、もともと東京出身の方が多く実家暮らしの方ばかりでした。その男性に、「一人暮らしをする予定はあるの?」と尋ねたところ「別に、実家から勤務先まで通えるし、高い家賃を払ってまで、結婚するまで一人暮らしをするつもりはない」という方が多かったでした。家事もお母さんがやってくれる方が多いせいか、料理を作っても手伝う様子もなく「ありがとう」の言葉や「手伝おうか?」と気を利かしてくれるわけでもなく、私が「悪いんだけど、食べた皿をシンクまで持ってきてくれる?」というと彼がやっと気が付いて「ああ」という感じでした。してくれるのが当たり前のような感じで、一緒にいてもイライラするし、一緒に生活していくうえで、最低限の感情表現・会話ができない人とは暮らせないなと痛感しました。
洞察力はなるべくその場の印象のみで決める
上の体験談では、いろんな前提が見え隠れしていましたね。
東京在住の私からすると、勝手に東京にスマートな印象を持たれて、その印象で見られても困りますし、
実家暮らしか一人暮らし関係なく、なんにもしてくれない人はほんとうになんにもしません。
得てして、そういった自分の価値観に基づく前提というのは、判断をゆがめてしまいがちです。
洞察力があったとしても、むしろ、マイナスなことが頭にあるので、マイナスな箇所を必要以上に見つけてしまう可能性があります。
そのようにして見つけたことは、洞察力の負の遺産となってしまいます。なので、洞察力をちょっと身につけたかもなという人はなるべく目の前の人を見ることだけに集中して、プロフィールにとらわれないようにしてみてくださいね。