空気読めない営業マンへの怒り
感違い営業マン
不動産会社に勤めていた時のこと。
ある土地の売却で、営業マンが部長に呼ばれて何やらひそひそ。何だろうと思っていたらしばらくして私も呼ばれ「これはどう処理すべき?」と聞かれる。
問題となっている箇所は、その土地が不動産業界の専門用語で、土壌汚染対策法上の「管理区域」に指定されている箇所だったので、私が、法律に従って重要事項説明書にその旨を記載したドラフトを作成しておいたものだった。ちなみに「管理区域」だからといって、即座に危険性があるのではなく「その可能性がある地域なので定められた手順で調査をしてね」という手続き的なものにすぎない。だからといって無視してよいものではなく法律上、指定されているならその通り書類に記載して説明しなくてはならない。
「これはどう処理すべき?」と聞かれても、書類上はその通り記載するしか選択肢はない。特段誰に不利になるわけではない。事実をふまえた上で、それを契約条件にどう反映するかは、営業マンなりなんなりが当事者と相談して調整すべきことで、区域指定がある事実は誰も隠しようも、変えられようもない。
その通り告げると、どうも、怪しい空気が漂う。
こいつ、いったい何やらかしたんだ???
どきどき(わくわく)しながら、話を聴いていると、なんとまあその営業マン、何を勘違いしたのか、その区域指定を隠ぺいするように役所の担当者に何らかの賄賂を提供した、というのだ!!!
「はあ~?????」前代未聞の出来事に、部長も私も、声も出ずかたまる。
ま、まさか、そんなアホが自分たちの職場に。。。。
しかも、何故か、その営業マン、まだ状況がわかっていないのか、得意満面にへらへら笑っている。どうやら、会社の一大事を自分の機転でうまく回避しましたぜ。とでもアピールしたいようである。
部長の眼がみるみるうちに涙でうるうるになり、声を震わせながら恐る恐る「か、金を渡したのか?????」
営業マン「はいっつ!!!」、やはり、へらへら笑いながら、うんうん、と得意げにうなずく。
「あ、あの、これ、そんな金使うようなたいした話じゃないですけど。。。。」と、私。
かなりの長時間の沈黙が流れる。
部長も、ここで問い詰めてもらちがあかないことを察したようで
「そ、そう。。。。」と黙りこくり、やがて「ちょっと考える。。。」とお開きに。
その後、その件がどうなったかは知らない。。。。。
空気読め!ボケ営業マン!