洞察力がある人の特徴
洞察力がある人には共通する特徴があります。
そもそも洞察力とは相手の表情や言葉から観察できることを元にその裏側までを読み取ることを指します。非常に抽象的でどのように洞察力を高めたら良いかわかりにくいですが、洞察力の構造を理解することから洞察力を高めるこつが見えてきます。
洞察力が優れている人の特徴
1.基礎的な観察力がある
洞察力のベースには観察力があります。相手をよく見て、話をよく聞いて、空気を感じ取ってようやく状況が把握できます。多くの人はこれを飛ばして「洞察力」だけを発揮しようとしますが、これは無理な話です。
- 相手の表情がどのように変化したのか?
- 声の質やリズムがどのように変わったのか?
- どんな文脈で変化が起きたのか?
そのあたりを観察できるようになると洞察力を発揮する入口に立つことができます。
一番良くないのは、本の知識やテレビの知識、噂話などをもとに理解したつもりになってしまうことです。洞察力のベースとなる観察力は「今目の前で何が起きているか?」を自分自身の目と耳と体でキャッチすることが欠かせません。
観察が苦手になっていく現代人
残念なことに現代人の観察力はどんどん低下しています。ある程度年齢が上の人や地方に住んでいる人、外国人などはかなり離れた位置にいても知り合いを見つけ、挨拶をします。しかし、特に都会に住んでいる人は1m先であっても見えていない人が多いようです。これでは洞察力を発揮する以前の問題です。目の前の人にぶつからないように「よくみましょう」というレベルでは到底洞察力を発揮することはできません。
2.抽象度の高い解釈ができる
これは洞察力だけでなく、「頭の良さ」にも関係しますが、ある出来事を体験したらその背景にある普遍的な法則をキャッチすることができるかどうか?背後にある抽象度の高い概念にアクセスできる人は洞察力を発揮する際にもそれを生かすことができます。
例えば、駅の券売機で「SUICA」が使用できたとします。その体験を生かせれば、ジュースの自販機やコンビニなどでも「SUICA」で支払いができます。抽象度を上げて、カードをかざせば生産できるんだ!と理解できない人はコンビニでの支払い方法を具体的に聞かないと理解できません。ITに関しては若い世代の方が1回スマホなり端末を操作するだけでたくさんの抽象的な概念を理解することができます。人間関係においては営業マンや人事担当者、警察官などはさまざまな経験があるからこそ、ある体験の背後にある抽象度の高い事象を解釈することができるのです。洞察力を考えた時にこれは非常に重要なスキルです。
3.マイノリティー体験が洞察力を高める
自分がマイノリティーである体験をすると洞察力が高まります。例えば、「うつ病」のような精神疾患を体験すると「他の人に気付かれていないだろうか?」「他の人に迷惑がられていないだろうか?」のように周囲をよく観察して、察しようとすることで洞察力が自ずと高まります。
つまり、自分自身がマイノリティーになり、周囲に気を使ったり、理解されにくい状況になると洞察力が高まる傾向があります。逆に言うと「被災者」「被害者」「LGBT」「難病体験者」「メンタル不全者」「元犯罪者」などはその立場でいること自体が洞察力のトレーニングになっていると言えます。
4.洞察力を強化するコツ
洞察力で読み取る対象は「情報」ではなく「心の動き」です。「迷いがある」「嘘をついている」「不安だ」「油断している」という心理状態を把握し、相手の脳内がどのようになっているかを知ることが洞察力を強化するコツといえます。洞察力講座ではそのノウハウを具体的にご紹介しています。