モラハラコミュ障

最初は頼もしかった彼
人見知りだった私が友人から紹介してもらった彼は、とても明るくて行動派。
彼の友達という人たちもみんな明るくて、休みの日も誰かしらと一緒に遊んだりしていて、
引っ込み思案だった私はちょっと合わないんじゃないかと思っていたのですが、
友人からの「あんたはぐいぐい引っ張ってってくれるタイプがいいよ!」というアドバイスと、
実際に会ってみての彼のポジティブさだとか、
礼儀やマナーに対してのダメなものはダメというスタンスが誠実だと思い、付き合うことになりました。
付き合い始めてからの彼は、私が行ったことが無いテーマパークやイベントに連れて行ってくれたり、
また私の仕事やプライベートでの相談相手としても、頼もしく、意見を言ってくれる人でした。
気づけばモラハラ彼氏
ただ、段々と「だからお前はだめなんだよ」というモラハラ発言が出てくるようになり、
こちらが「でも」と説明や反論をしようとすると、大きな声で「あーあー!違う違う、それは違うよ!」と被せて、
延々と自分の意見を話し続けるようになってきました。
さらに彼には落ち込むというか、反省することがないというか、とにかく自分が正しいという自信があって、
例えば喫茶店で、悩み事をぽろっと愚痴ってしまったときに、彼はいつものように彼の持論を展開し、
突然近くに座っていた全然関係の無い人に話し始め「これってどう思う?」と尋ね、
同じような意見の人には「だよね!俺たち友達になれそう!」とはしゃぎ、
そうじゃない人には、私と一緒に説得しようとするなんてこともしばしばありました。
私としては私のプライベートを全然知らない人に暴露されることはいやでしたし、
たった一つの意見が自分とおんなじというだけで「もう俺たち友達だから!」とさっき声をかけたばかりの人に
携帯番号を聞いて回ったり、教えてもらえないときには自分のを勝手に押しつけたりというその行動がびっくりでした。
別れたい理由すら聞いてこない
さらにびっくりなのは、老若男女問わずそういう行動に出る彼ですが、
意外にその場で本当に友達になってしまう人が本当にいるということ。
私よりも彼との付き合いの浅い人たちが、彼と一緒になって私にだめ出しすることが多くなってきたので、別れることにしました。
彼にとって私がどれだけ必要か、ではなく、
私にとって自分がどれだけ必要かを延々と話し続ける彼にどんどん愛情ゲージが下がり続け、
そもそもなぜ別れたいのかという理由すら聞いてくれないことをこちらが言うと、
「いやいやありえないから!」と笑って流されそうになってしまいました。
とにかく最初から最後まで、意思の疎通ができなかったのが大変でした。
洞察力のない真逆なコミュ障
コミュ障というと、人付き合いや人との会話が苦手というイメージがありましたが、
彼と付き合って、真逆のコミュ障があるのだなとわかりました。
礼儀やマナーに厳しかったと先に書きましたが、
彼が納得する礼儀やマナーにうるさかっただけで、
彼自身、人前で大声で話し、笑い、大げさな身振り手振りが他の人に当たって、なんてこともありました。
せめて彼に自分の意見を受け入れてくれる姿勢や、
自分に合わせさせようとするのではなく、
たまには私や周りの人たちに合わせようとしてくれる洞察力があれば、
もう少しうまく付き合い続けることが出来たのではと思います。